32歳無職・義父の「動機」と「素性」 死体遺棄容疑で逮捕「実の父親ではないと言われ腹が立った」 埼玉小4男児殺害事件

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さいたま市見沼区の教職員住宅敷地内で、住人の小学4年、進藤遼佑君(9)が殺害された事件で、死体遺棄容疑で逮捕された義父で無職の進藤悠介容疑者(32)は、「実の親じゃないと言われて腹が立った」と犯行の動機を供述している。高校の養護教諭の母親(42)は昨年12月に進藤容疑者と再婚、同容疑者は連れ子の遼佑君と仲良くふるまう様子も目撃されていたが、惨劇の背景に何があったのか。

埼玉県警は20日午前、進藤容疑者を送検した。調べに対し、「殺害してしまい、見つからないように遺体を隠した」とも話している。県警は、進藤容疑者が自宅内で突発的に殺害後、メーターボックスに遺体を入れたとみて調べている。

遼佑君の死因は、首をひものようなもので絞められたことによる窒息死だった。自宅からはひも状のものが複数見つかっており、自宅で殺害した可能性がある。

進藤容疑者について、関係者は「若くてすらっとした印象」と語る。今年3月ごろには遼佑君が通う英会話教室の発表会に、進藤容疑者とみられる人物の姿があり、仲が良さそうな雰囲気で、英語での質問に遼佑君と一緒に答えていた。塾に勤めていた40代の女性は「帽子をかぶり、おしゃれだった」と進藤容疑者の印象を語った。

一方、息子が遼佑君と同じ学校に通う女性は「お父さんの顔も名前も知らず、周囲の人も知らないようだった」と明かしている。

遼佑君の母親は、さいたま市内の公立高校に養護教諭として勤務している。以前、別の男性と結婚し、遼佑君のほかにもう1人子供がいるが、数年前に離婚後、遼佑君と2人で暮らしていたとみられる。

フェイスブックには、「今年3月に結婚」して「進藤」姓に変わったと報告するさいたま市在住の人物のアカウントがある。西日本出身で、地元の高校を出た後、都内の私立大学を卒業、職業は「音楽関係」としていた。公園のような場所で子供とサッカーに興じる写真も投稿されている。

遼佑君の母親は、さいたま市内の公立高校に養護教諭として勤務している。以前、別の男性と結婚し、遼佑君のほかにもう1人子供がいるが、数年前に離婚後、遼佑君と2人で暮らしていたとみられる。

■捜索に加わるなど偽装工作も

発作的な犯行を示唆する進藤容疑者だが、偽装工作を図るなど悪質さもうかがえる。メーターボックスに遺体を遺棄した後、遼佑君が英会話教室に出かけたと母親に嘘をつき、捜索活動にも加わっていた。

メーターボックスには遼佑君が英会話塾に通う際に使用していたリュックサックも発見されていた。県警は、進藤容疑者が家の外で事件に巻き込まれたように装うため、故意にリュックを置いた可能性があるとみて調べている。